機関

株主総会

招集

株主総会の権限のついては、取締役会非設置会社と取締役会設置会社とでは、その範囲が異なります。取締役会非設置会社において株主総会は、会社に関する一切の事項について意思決定を行う機関になりますが、取締役会設置会社において株主総会は、会社の基本的事項についての意思決定を行う機関になります。

取締役会設置会社では、株主総会の開催日時、場所、議題などを取締役会が決定し、代表取締役が株主に対し開催日時の2週間前までに招集通知を出します。

定時株主総会:決算の承認とそれに伴う剰余金の配当決議及び役員の選任決議を行うため、毎事業年度の終了日後一定期間後に開催されます。

臨時株主総会:合併、会社分割及び株式交換などの重大な決定事項の発生など必要がある場合に臨時に開催されます。

株主は、原則として1株につき1個の議決権を有します。ただし、単元株制度を採用している場合には、1単元に対し1個の議決権を有することになります。会社が保有している自己株式には、議決権はありません。また、ある会社(A社)が他の会社(B社)の議決権総数の1/4以上を所有している場合には、B社がA社株式を所有していても、その株式には議決権はありません。

決議

株主総会における決議方法には、以下の2つの方法があります。

普通決議:議決権の過半数を持つ株主が出席し(定足数)、その出席株主の議決権の過半数をもって決議します。要件については、定款で変更することができるため、多くの会社では定足数を排除しています。役員の選任決議、役員(監査役を除く)の解任決議、計算書類の承認などがあります。

特別決議:特に重要な決議事項については、特別決議で決議されます。議決権の過半数(定款によって1/3まで引き下げが可能)を持つ株主が出席し、その出席株主の議決権の2/3以上をもって決議します。株式の併合決議、監査役の解任決議、資本金の減少決議、定款変更決議、合併・会社分割・株式交換決議などがあります。

株主総会の議事録については、会社の本店に10年間、支店に5年間備え置かれ、株主及び会社債権者の請求に応じて閲覧されることになります。

少数株主の権利

議決権の3%以上(公開会社では引き続き6ヵ月以上)有している株主においては、会社が株主総会を招集してくれない場合、取締役に招集を請求し、それが拒否されると裁判所の許可を得て自ら招集することができます。

取締役会のある公開会社の場合、議決権総数の1%以上又は300個以上の議決権(単元株制度をとる会社では300単元)を引き続き6ヵ月以上持っている株主は、提案権を行使して、議題(何を信義しようとするかの題目)を株主総会に追加させることができます。

違法な決議

株主総会の手続きの違法及び決議内容の定款違反があれば、株主・取締役・監査役・執行役が裁判所に訴えることで、その取消しを求めることができますが、決議の日から3ヵ月以内に裁判所に訴えなければなりません。

剰余金がないにもかかわらず剰余金の配当を行った場合など、違法な決議内容があれば、その決議は無効となります。決議に効力がないことを、誰でも、いつでも、どんな方法でも主張することができます。

一部の株主が勝手に集まって決議した場合など、手続きの違反が甚だしく、株主総会を開催したとはいえないときは、その決議は不存在となります。決議に効力がないことを、誰でも、いつでも、どんな方法でも主張することができます。

取締役会等

取締役

取締役は、すべての株式会社に必ず置かなければならない機関であり、株式会社には、最低1名以上の取締役が必要となります。取締役は株主総会の決議で選任され、任期は原則2年以内です。公開会社でない会社の場合には、定款で10年まで伸ばすことができます。取締役の解任は、任期中であっても株主総会の普通決議によって行うことができます。

取締役会

取締役会を置く株式会社は、3名以上の取締役が必要となります。取締役会では、重要な業務執行を決議するほかに、取締役の職務を監督する責任も担います。なお、取締役会の決議は頭数の多数によって行われます。取締役会の議事録は、会社の本店に10年間備え置かれ、株主、会社債権者及び親会社の株主は、あらかじめ裁判所の許可を得ることによって、閲覧及び謄写することができます。

代表取締役

取締役会非設置会社においては、代表取締役を選任するかは任意ですが、取締役会設置会社においては、1名以上の代表取締役を必ず選任しなければなりません。また、取締役会は、いつでも代表取締役の解職を行うことができます。代表取締役は、株主総会や取締役会の決議を執行するとともに、社外的に会社の代表者として行動することになります。

その他の重要な機関

監査役・監査役会

監査役は、取締役や会計参与の職務の執行を監査する業務を担っています。取締役会設置会社及び会計監査人設置会社は、監査役を必ず設置しなければなりません。監査役の任期は4年間です。監査役は、会社又は子会社の取締役、会計参与、使用人などを兼ねることはできません。株主総会の普通決議で選任され、株主総会の特別決議で解任されます。

監査役会設置会社の場合には、3名以上の監査役が必要となり、そのうち半数以上は社外監査役でなければなりません。公開会社で大会社の場合には、監査役会の設置が必要となります。

会計監査人

会計監査人は、会社の計算書類、附属明細書及び臨時計算書類を監査する者です。会計監査人になることができるのは、公認会計士又は監査法人に限られます。大会社、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社では、会計監査人を必ず置かなければなりません。会計監査人の任期は1年間ですが、定時株主総会で不再任の決議がなされなければ当然再任されたものとみなされます。

会計参与

会計参与は、取締役と共同して、計算書類等を作成します。会計参与を置くかどうかは全ての会社において任意となります。会計参与は、会計の専門知識が求められますので、公認会計士、監査法人、税理士及び税理士法人に限られます。任期は取締役と同じ2年間、解任についても取締役と同じです。

監査等委員会設置会社

2014(平成26)年の会社法改正により監査等委員会設置会社制度が創設されました。監査等委員会設置会社は、取締役3名以上で構成する監査等委員会(過半数は社外取締役)を取締役会の中に置き、監査等委員会が、取締役の業務執行の監督を行うことによって、取締役に対する監督機能の強化を図ることを目的としたものです。株式会社は定款の定めによって、監査等委員会を設置することができます。監査役を設置することはできませんが、会計監査人は設置しなければなりません。

指名委員会等設置会社

従来の委員会設置会社は、2014(平成26)年の会社法改正によって、新たに監査等委員会設置会社が創設されたことを受けて、指名委員会等設置会社と名称が改められました。指名委員会等設置会社には監査委員会指名委員会報酬委員会といった3つの委員会が設置されます。

指名委員会等設置会社には、取締役会と会計監査人が必ず設置されますが、監査役は設置されません。業務の執行については、執行役が行い、取締役会は一部の業務執行の決定と執行役等の職務執行の監督を行います。取締役及び執行役の任期は1年で、各委員会は、取締役会が選任する3名以上の取締役からなり、過半数は社外取締役で構成されます。

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