有価証券の上場

有価証券の上場手続き

金融商品取引所にて売買される有価証券は、その金融商品取引所に上場されている有価証券です。有価証券の発行者にとっては、有価証券を金融商品取引所に上場することにより、資金調達力の向上、社会的信用及び企業の知名度の向上などのメリットがあります。また、投資者にとっては、売買の換金性の向上や投資した有価証券の資産価値及び担保価値の向上などのメリットがあります。

上場の対象となる有価証券

上場の対象となる有価証券は、金融商品取引法上の有価証券に限られます。具体的には、株券、国債証券、地方債証券、社債及び新株予約券付社債券などです。

新規上場手続き

有価証券の上場は、原則として、発行者からの申請に基づいて行われます(国債証券の場合は除かれます)。有価証券の上場申請は、発行者が取引所所定の有価証券新規上場申請書及び取引所規則の遵守に関する確認書等を提出することによって行われます。取引所が上場申請書を受理すると、審査基準に従い上場の適否の審査を行い、これに通過すれば内閣総理大臣に上場届出書を提出します。

上場審査基準

内国株券等の上場審査は、株主数、時価総額、事業継続年数、純資産の額、利益の額などの項目を審査する、いわゆる形式審査基準に従い審査が行われます。この形式基準の全てに適合した企業については、企業の継続性及び収益性、企業経営の健全性、企業内容等の開示の適正性などを審査する、いわゆ実質審査基準に従い審査が行われます。この審査を通過した企業が上場されます。

第一部指定基準・第二部指定基準

第一部指定基準

上場株券のうち、下記の形式基準のすべてに適合する銘柄を市場第一部に指定します。

1.株主数、2.流通株式、3.売買高、4.時価総額、5.純資産の額、6.利益の額、7.虚偽記載又は不適正意見等

第二部指定基準

市場第一部銘柄が下記の形式基準の1項目にでも該当すれば、市場第二部に指定替えされます。

1.株主数、2.流通株式、3.売買高、4.時価総額、5.債務超過

上場廃止基準

内国株券等が下記の基準の1項目にでも該当すれば、その銘柄は上場廃止になります。

1.株主数、2.流通株式、3.売買高、4.時価総額、5.債務超過、6.銀行取引の停止、7.破産手続き、再生手続き又は更生手続き、8.事業活動の停止、9.不適当な合併等、10.有価証券報告書又は半期報告書の提出遅延、11.虚偽記載又は不適正意見等

上場株券が、上場廃止基準に該当するおそれがある場合、又は上場株券等の発行者から上場廃止申請が行われた場合には、取引所は、その事実を投資者に周知させるために、一定期間、当該上場株券等を監理銘柄に指定して売買を行わせることができます。

また、上場廃止が決定された場合には、取引所は、その事実を投資者に周知させるために、当該上場株券等を整理銘柄に指定して、上場廃止日の前日までの間、売買を行わせることができます。

その他の有価証券の上場

非参加型優先株及び子会社連動配当株(以下、優先株等という。)

非参加型優先株とは、剰余金の配当を普通株に優先して支払いを受けた後、残余の分配可能額からの配当については、受け取ることができないものをいいます。

子会社連動配当株とは、発行会社がその連結子会社の業績及び配当等に応じて当該株主に剰余金の配当を支払うことを内容とするものをいいます。

優先株等の上場については、普通株の上場とほぼ同じ手続きにより行われますが、優先株等の発行者が取引所に普通株を上場していることが必要です。なお、発行する普通株が上場廃止基準に該当した場合には、優先株等の上場も廃止されます。

債券の上場

債券の上場についても普通株の上場と同じように、発行者からの上場申請手続きを必要とします。ただし、国債証券については、発行者からの上場申請がなくても上場することができます。

債券を上場するためには、その発行者が取引所の上場会社であることが必要です。なお、発行する普通株が上場廃止基準に該当した場合には、債券の上場が廃止されます。

転換社債型新株予約権付社債の上場

転換社債型新株予約権付社債とは、新株予約権の権利行使が行われた際、社債の満期が繰り上げられて社債が償還され、その償還金額を新株の払込みに充当されるものをいいます。

転換社債型新株予約権付社債の上場については、債券の場合と同じです。

ETF(上場投資信託)の上場

ETF(上場投資信託)とは、取引所で取引される投資信託で、日経平均株価などの株価指数や商品価格等に連動させることで投資成果の向上を目指す投資信託です。

上場申請を行ったETF(上場投資信託)について、上場審査基準に基づき審査を行い、上場を決定します。上場審査基準には、管理会社(投資信託委託会社等)が、投資信託協会の会員であることなどが定められています。

不動産投資信託証券の上場

不動産投資信託証券には、投資信託証券の一種で投資者の資金を主に不動産を投資対象とし、そこから得られる賃貸料や不動産売却益を投資者に配当する形態のものをいいます。

上場申請を行った不動産投資信託証券については、上場審査基準に基づき審査を行い、上場を決定します。上場審査基準には、管理会社(投資信託委託会社等)が投資信託協会の会員であることが定められています。

 

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