オプション・プレミアムの価格形成と特性

プレミアムの価格形成

コール・オプションのプレミアムを売り方から見た場合、原証券価格が行使価格を超える可能性が高まれば、買い手によって権利行使されるリスクが高まるため、プレミアムを高く設定します。

また、満期日までの期間が長ければ長いほど、原証券価格の動きがより不確定になりますので、プレミアムを高く設定します。原証券価格と行使価格の差額分の価値のことをイントリンシック・バリュー(本質的価値)と呼びます。また、満期日までの長さや原証券価格の変動性の大きさ等の価値をタイム・バリュー時間価値)と呼びます。

本質的価値

権利行使価格と原証券価格との差のことを本質的価値といいます。例えば、コール・オプションにおいて行使価格が1,000円、原証券価格が1,200円であれば、本質的価値は200円となります。

時間価値

権利行使期間において利益が生じる期待値のことを時間価値といいます。満期日までの長さ、原証券価格の変動性の大きさ及び金利や配当率によって決定されます。

プレミアムの特性

原証券価格との関係

コール・オプションの場合、原証券価格が上昇すれば、行使価格を超える可能性が高まりますので、プレミアムも上昇します。

原証券価格の上昇 原証券価格の下落
コール・オプション 上昇 下落
プット・オプション 下落 上昇

 

権利行使価格との関係

コール・オプションの場合、行使価格が高ければ、原証券価格が行使価格を超える可能性が小さくなるため、プレミアムは下落します。

権利行使価格が高い 権利行使価格が低い
コール・オプション 下落 上昇
プット・オプション 上昇 下落

 

満期日までの長さとの関係

コール・オプション及びプット・オプションとも、満期日までの残存期間が短くなるほど原証券価格が行使価格を超える可能性が小さくなるため、プレミアムは下落します。

残存期間が長い 残存期間が短い
コール・オプション 上昇 下落
プット・オプション 上昇 下落

 

原証券価格のボラティリティ(価格変動性)との関係

満期日までの期間において、原証券価格が10円変動するよりも100円変動する方が、権利行使価格を超える可能性が高まります。よって、コール・オプション及びプット・オプションとも原証券価格のボラティリティが上昇すれば、プレミアムも上昇します。

ボラティリティの上昇 ボラティリティの下落
コール・オプション 上昇 下落
プット・オプション 上昇 下落

 

(5) 短期金利との関係
短期金利が上昇した場合には、コール・オプションの価値は上がります。それは資金を借り入れて原証券を購入した場合に借入利息が生じますが、コール・オプションを購入した場合には、権利行使日まで資金を必要しないためにその間の借入利息負担が発生しないことによります。

反対にプット・オプションの場合には、短期金利が上昇した場合には、プット・オプションの価値は下落します。それは、原証券売却時にはその売却資金を運用することで金利収入を得ることが出来ますが、プット・オプションの場合には、売却資金を手にすることができませんので、金利収入分の差がプット・オプションの価値に反映されるからです。

短期金利の上昇 短期金利の下落
コール・オプション 上昇 下落
プット・オプション 下落 上昇

 

プレミアムの感応度

各要因が変化したときにプレミアムがどのように変化するかを表す指標として以下の6つがあります。なお、下記指標における「△」は変化の幅を表します。

デルタ

デルタは、原証券価格の変化に対するプレミアムの変化の比のことを表わします。

デルタ=△プレミアム÷△原証券価格

ガンマ

ガンマは、原証券価格の変化に対するデルタの変化の割合を表します。

ガンマ=△デルタ÷△原証券価格

ベガ

ベガは、ボラティリティの変化に対するオプション・プレミアムの変化の比を表します。

ベガ=△プレミアム÷△ボラティリティ

シータ

シータは、満期日までの残存期間の変化に対するプレミアムの変化の割合を表します。

シータ=△プレミアム÷△残存期間

ロー

ローは、短期金利の変化に対するオプション・プレミアムの変化の割合を表します。

ロー=△プレミアム÷△短期金利

オメガ

オメガは、原証券価格の変化率に対するプレミアムの変化率の割合を表します。

オメガ=プレミアムの変化率÷原証券価格の変化率

 

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