費用の繰延べ

費用の繰延べ

決算整理仕訳

損益計算書には、当期に発生した費用が計上されます。よって、当期に翌期分の費用まで金銭を支払ったときは、当期からみて払い過ぎている分の金額を翌期に繰り延べる手続きを行う必要があります。

【例1】10月1日に向こう1年分の保険料18,000円を現金で支払った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料 18,000 現金 18,000

 

【例2】決算日(12月31日)において、10月1日に向こう1年分の保険料18,000円につき、未経過分を繰り延べた。なお、保険料支払時に保険料勘定で処理している。

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払保険料 13,500 保険料 13,500

 

保険料は費用の勘定科目です。10月1日に保険料を支払ったときに保険料a/cの借方に18,000円が記入されています。しかし、当期の決算日が12月31日ですので、当期の損益計算書に計上される保険料は、3ヵ月分(10月~12月)の金額となります。決算時点において保険料a/cの借方には、18,000円(12ヵ月分)が記入されています。よって、その金額を3ヵ月分の金額に修正するためには、翌期の9ヵ月分(翌期1月~翌期9月)の金額を保険料a/cから差し引く必要があります。

18,000円×9ヵ月÷12ヵ月=13,500円

前払保険料a/cは、すでに支払っている翌期分の保険料の金額を表します。すでに支払っている13,500円分については、保険のサービスを受ける権利がありますので、前払保険料a/cは、資産の勘定科目になります。

上記の【例1】及び【例2】については、下記のように処理することも可能です。

【例3】10月1日に向こう1年分の保険料18,000円を現金で支払った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払保険料 18,000 現金 18,000

 

【例4】決算日(12月31日)において、10月1日に向こう1年分の保険料18,000円につき、未経過分を繰り延べた。なお、保険料支払時に前払保険料勘定で処理している。

借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料  4,500 前払保険料 4,500

 

上記の【例4】では、保険料を支払ったときに前払保険料a/c(資産)で処理していますので、この場合には、当期経過している3ヵ月分(10月~12月)の保険料を費用として計上しなければなりません。

18,000円×3ヵ月÷12ヵ月=4,500円

検定試験では、保険料を支払ったときにどのような勘定科目で処理しているのかに十分、注意してください。

再振替仕訳

【例1】当期首にあたり、前期末に繰り延べられた前払保険料勘定13,500円を保険料勘定に振り替えた。

借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料 13,500 前払保険料 13,500

 

前期末に繰り延べられた前払保険料a/cは、新しい会計期間になれば、必ず保険のサービスを受けることになりますので、損益計算書に保険料(費用)として計上されることになります。本来であれば、期間が経過するごとに前払保険料a/cから保険料a/cに振り替えられるべきですが、その都度振り替えることは手数が非常にかかりますので、便宜上、通常は期首に前払保険料a/cから保険料a/cに振り替える処理を行います。その処理のことを再振替仕訳といいます。前期末に決算整理仕訳として保険料a/cから前払保険料a/cに振り替えた後、翌期首に今度は、前払保険料a/cから保険料a/cに振り替えますので、再振替仕訳と呼ばれます。

 

 

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