第148回簿記検定試験の講評が公開されました。

第148回簿記検定試験の講評の公開

簿記2級 第2問の講評について

→第148回簿記検定試験の講評はこちら!

第148回簿記検定試験の講評が日本商工会議所から発表されました。簿記2級ついては、問2及び問3の問題については、白紙の答案が少なからずあったことが書かれています。

問2の有価証券取引に関する問題については、次のように書かれています。

特に難しい内容は含まれていませんでしたが、正答するのに苦労した答案が比較的多かった印象です。また、白紙に近いような答案も見られました。落ち着いて一つずつ取引の仕訳を考えていく時間的余裕がなかった可能性もありますが、有価証券の会計処理等について正確な理解が不足しているためではないかと推測します(第148回簿記2級講評より)。

仕訳は、取引内容を明らかにすることのほかに、適切に勘定へ記入するための仲介としての役割があります。簿記の目的は、財務諸表作成のためでもあり、そしてその財務諸表を作成する元になる帳簿は、総勘定元帳です。そのことからも簿記は、勘定記入がとても大切であることがわかります。しかし、簿記の学習の中で勘定記入は、学習の初期段階でしか出てこないのが実情です。簿記の専門書についても、勘定記入の説明が前半で行われた後は、ほどんどが仕訳の紹介で終わってしまっています。

このことは、資格予備校なども同じです。時に簿記2級では、簿記3級の検定試験と異なり、試算表作成問題が出題されませんので、ほとんど勘定記入についての練習がなされていません(最近では、問2対策として、少しづつ勘定記入の練習も増えてはきていますが)。

そのようなこともあり、勘定記入についての問題を不得手としている方が非常に多いのです。確かに勘定記入は仕訳が正しく出来れば、それを機械的に移すだけ(転記)ではありますが、それが言うほど簡単ではないのです。商工会議所の講評では、次のように述べています。

最初は時間がかかってもよいので、一連の取引について正確な仕訳ができるようになるまで、基本的な学習を繰り返し行ってほしいと思います(第148回簿記2級講評より)。

正確な仕訳ができないことには、話しになりませんので、仕訳を確実に出来るようにすることが大切であることは、当然なのですが、それ以上に大切なのは、勘定記入に関する問題を数多く解いて慣れることではないかと思います。ここ数年の本試験の傾向により、過去問題集も問2を中心に勘定記入の問題が増えてきていますので、それらの問題を繰り返し解くことが、大切になってきます。このような勘定記入の練習は、将来、税理士試験の受験を考えていらっしゃる方にとって、税理士試験の簿記論という試験科目にプラスになっていきます。

簿記2級 第3問の講評について

今回の第3問は、新しく試験範囲に加えられた連結会計の問題でした。講評では次のように書かれています。

受験者の実際の答案を見てみると、出題区分表の改定部分についてある程度事前に準備したと思われる受験者の得点はほぼ 6-7 割程度の得点に集中していました。一方で、受験者全体 2-3 割程度にほとんど白紙の答案が見られ、事前に改定部分についての準備を怠ったままで受験に臨んだ方が多かったのは、たいへん残念でした(第148回簿記2級講評より)。

講評では、事前に改定部分についての準備を怠ったままで受験に臨んだ方が多かったのは、たいへん残念でした。と書かれていますが、受験予備校を利用せず、市販の書籍等を利用して学習された方にとっては、厳しい試験になったものと思われます。連結会計の問題は当然のこと過去問題集には載っておらず、また、市販のT社、N社等の受験予備校の書籍についても、連結会計の論点は、一番最後に記載され、問題についても多く掲載されていなかったため、独学での受験者にとっては、連結会計に関しての問題演習は明らかに不足している状態であったものと思うのです。

また、連結精算表は、連結損益計算書から連結株主資本等変動計算書そして連結貸借対照表と金額が移記されるという特殊な一面があるため、非常にわかりづらい。また、答案用紙全体に金額が記載されるため、その圧迫感は連結会計に慣れていない人にとっては、少し大変であったものと思われます。

本年度より連結会計に関する出題論点も若干増えることになります。年3回の簿記検定試験においては、間違いなくそのうちの最低1回は、連結会計の問題が出題されることでしょう。出題される形式は、今回のような連結精算表形式か、連結財務諸表形式かのどちらかかと思います。どちらの形式でも共通していることは、ある程度パターン化されている連結修正仕訳を確実に理解することです。今後受験される方、頑張ってください!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です