誰も責任を取ろうとしない「頼りない豊かな国」

増えない「PCR検査」

さいたま市のPCR検査が少ないとの理由について、同市の西田道弘保健所長が「病院があふれるのが嫌で(検査対象の選定を)厳しめにやっていた。」ことを明らかにしたとの報道がありました。また、日経新聞電子版(4月11日)では、安倍首相がPCR検査が増えないことについて、不満を示しているとの記事が掲載されていました。

こうした事態に橋下氏はツイッターで「安倍さんたち政治家が『検査を増やす!』」といくら威勢よく言っても、こういう現場事情を改善しなければ組織は動かない」と指摘した。その上で「病院をあふれさせたら重症者を救えなくなり、保健所長の判断を責めることはできない。軽症者を入院させなくなったのはつい先日。次は簡易な検査方法の導入だ」と提言していた(スポーツ報知4月11日配信)

今まで厚労省がPCE検査を限定してきたのは、軽症者の入院が増え続けることで、重症患者に手が回らなくなるという、いわゆる「医療崩壊」を考えてのことを理由としており、そのことを考えれば、さいたま市の西田保健所長が「病院があふれるのが嫌で(検査対象の選定を)厳しめにやっていた。」との発言は理解することではあります。しかし、埼玉県では、軽症者のために確保していた一般病床の3分の2で受け入れができないという。

大野元裕埼玉県知事は9日、8日時点で県内の新型コロナウイルス感染軽症者、無症状患者約100人が入院できず自宅待機していることについて、記者団に「確保していた一般病床150床の3分の2が、医師や看護師の研修不足などで受け入れを逡巡(しゅんじゅん)した」と説明した(埼玉新聞4月10日配信)。

逡巡(しゅんじゅん)というのは、決心がつかずためらうことを意味するらしい。コロナウイルスの感染者が日本で出てから3ヵ月近くたっています。この3ヵ月の間、一旦、何をしていたのでしょうか?リーダーにとって「リスクを迅速かつ適切に処理」することは最も大切なことのはずです。

規制の壁

日本経済新聞電子版4月10日の記事に、人工呼吸器の需要が高まるなか、各国が規制を緩和し異業種の企業も人工呼吸器の増産に向けて動き出している中、日本では異業種の参入が進まないとの記事が掲載されていました。アメリカは「国防生産法」を発動させて企業の人工呼吸器生産を指示、欧州は生産要件を事実上緩和という中、日本は医薬品医療機器法の審査・承認要件の変更はなく、特例承認については適用が厳しいとのこと。

緊急度が増しているのに各社が足踏みするのは、これまで機器の徹底した安全に主眼を置いてきた厳格な規制にある。国内で医療機器を製造・販売するには医薬品医療機器法(薬機法)に基づく審査がいる。特に人工呼吸器は人の命にかかわるため、最低6カ月以上の審査期間が必要となる。新規参入の場合、製造許可、工場の設計など審査項目も多く、10カ月以上かかるという(日本経済新聞電子版4月10日)

人工呼吸器は人の命にかかわるため、最低6ヵ月以上の審査期間が必要となるとのことですが、コロナウイルス感染拡大も人の命にかかわるのです。

日本では「最悪の事態に備えさらに数千機を確保することが大事だ」(自民党の田村憲久政調会長代理)との声が広がる。厚生労働省は「安全のためにも厳格な手続きは必要」との立場を貫く(日本経済新聞電子版4月10日)

平和ボケしている間に、コロナウイルスは拡大していきます。

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